徳島よろず支援拠点だより8月号

毎日、いろんな相談を受け、一緒に考えながら皆様のお役にたてるよう、そして笑顔で帰っていただけるように日々努めています。皆様の相談内容は本当に範囲が広く、中小、零細企業の経営者はこんなことで悩まれているんだ!と私にとっても新たな気づきがあります。

7月から8月に受けた相談内容の一例をあげますと

  1. 起業したいのですが、なにを事業にすればよいのでしょうか?
  2. ものづくり補助金のブラッシュアップをして欲しい。
  3. 商業施設に入居するため、企画書を作成したいのですがアドバイスをお願いします。
  4. OEM中心で利益がでません。自社商品の販売戦略を考えてください。
  5. 小規模事業者持続化補助金について教えてください。
  6. 賃貸物件を建てようと思うのだが立地上収益率が低い。収益率を上げる方法はないか。
  7. 柑橘類の販売が思わしくないので販売戦略を考えて欲しい。
  8. 飲食店のメニュー戦略を考えて欲しい。
  9. POSシステムの積極的な活用方法を考えて欲しい。
  10. イベントを企画しているが、協力してくれる業者を紹介して欲しい。

等々、今回は前向きなご相談が多かったような気がします。

「徳島県よろず支援拠点」では前向きな相談も、切羽詰まった後ろ向きなご相談も親身になって対応させていただきます。でも私個人としてはわくわくするような前向きの相談は大歓迎です。いろんな企画や販売戦略、補助金のブラッシュアップ、創業のためのビジネスモデル作りなどお客様とお話ししながら組み立てていく過程は、仕事であることを忘れて楽しく対応させていただいています。

ではどうような対応をしたのか具体的な事例を挙げて説明させていただきます。

 

〇事例1 起業をお考えの方からのご相談

30代の女性の方から起業についてのアドバイス依頼がありました。

「自分の力と責任で事業を興したい。でもなにで起業すれば良いかがわからない。」

ある程度、〇〇で起業したいというのが具体化していれば「とくしま産業振興機構」の創業支援チームにお願いすればいいのですが、まだまだ気持ちだけで具体化していない様子。しかし、いろんな創業セミナーに参加し、起業したいという志と情熱は人一倍お持ちのようでした。

最初のご相談時は「ヤフーショッピングでものを売りたい。」とのお考えでした。具体的な商材はどうですか?とお聞きしたら「まだ思いつかない。」というお話でした。なぜヤフーショッピングかお聞きすると出店料が無料でリスクが少ないからとのお考えでした。いろいろお話をしてみますと本当に自分がしたいことというよりビジネスで成り立つにはという考えが先行されているみたいでした。せっかく起業するのだから自分のやりたいことをやりましょう!また自分のやりたいことだから事業に対する情熱が続くのだと思いますよとアドバイスし、「自分のしたいこと」「自分のできること」「ビジネスになること」を箇条書きにしてそれが交わるところで考えていきましょう。とお話しさせていただきました。

その後、幾度かメールでやりとりをし、起業に対する考えがどんどん具体化してきました。

次に「徳島県よろず支援拠点」にお越しになったときには「海外に携われることや外国文化に関連した事業で起業がしたい。」との内容が固まっていました。なぜそうお考えになったお伺いしたり、いろんなお話をしていますと

  1. 留学経験もあり英語が堪能であること。
  2. 外国(アメリカ)に友達が複数いらっしゃったり、ALT(外国語指導助手)に知り合いの方がいたりと外国の方の人脈が豊富なこと。
  3. 女性特有の素晴らしい感性の持ち主であること。

がわかりました。この人ならいろんな方が共感してくれると思いましたので、「すぐにインターネットでものを売るより、海外の方(お友達)が欲しがるものを輸出したり、また日本のお友達が欲しがるものを海外のお友達を通じて輸入したりすることから始められてはどうですか?」とアドバイスすると同時に、「ものを売ることだけでなく、あなたの感性やなさっていることに共感する人をどんどん増やしていけばきっとビジネスになりますよ。」とお話しました。

非常にまじめに起業をお考えになり、そしていろんなリスクも考えた上での創業なのでうまくいって欲しいと思います。創業については「とくしま産業振興機構」の創業支援チームはもちろんのこと、徳島県信用保証協会の経営支援部創業支援課、徳島商工会連合会、各商工会議所とも連携を図って創業をお手伝いさせていただきます。そして起業後の継続支援も「徳島県よろず支援拠点」で担当させていただきます。

 

〇事例2 ものづくり補助金のブラッシュアップ

別のご相談で「徳島県よろず支援拠点」へ来られたお客様ですが、話はものづくり補助金(平成25年度補正「中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業」)へ。

「前回、採択にならなかったし、締め切りまで一週間しかないので今回はあきらめて出すつもりはありません。」との話。前回採択ならなかった理由をお伺いすると、「社内でも会議を行い、相当煮詰めたつもりだったのですが、なぜだめだったのかわかりません」とのことでした。さっそく、申請書をメールでいただき内容を吟味。ものづくり補助金の内容に合致するものだったので「いっしょにブラッシュアップしていきましょう!」とご案内しました。

そこでまず私の個人的な補助金に対する考え方を伝授。

  1. 補助金は国のお金(税金)です。税金を投入してでもする価値がある事業であることが必要です。たとえば社会的な意義があるとか、雇用が増えるとか、他社の模範となる事例である(新規性、革新性)等。
  2. 最初の30文字(事業計画名)、100文字(事業計画の概要)が重要です。ここで読み手の心を掴むことが大事です。
  3. 図とか表を挿入して読みやすくする。(当たり前ですが。)
  4. 点数を加点できるところで他の申請書との差別化を図る。等々

まだまだいろんなノウハウがあるのですが、何回もメールでやりとりする中で補助金申請書はどんどんブラッシュアップされていきました。最後の最後の日に納得するものが出来上がり、無事に申請されたそうです。ものづくり補助金は今回で、最終回なので採択へのバーは高いと思いますが、ぜひとも採択になって欲しいと思います。

 

今回の事例は前向きなものをあげましたが、どこにも相談できないような資金繰り、銀行への対応方法や事業再生、そして事業整理まで重たいご相談も大歓迎です。もともと事業再生を得意としていましたので遠慮なさらずにご相談ください。できるだけ「徳島県よろず支援拠点」でのワンストップ対応を心がけていますが、弁護士や税理士、社会保険労務士等の士業の専門家派遣対応もおこなっています。

ぜひとも一度ご連絡をいただき、ご相談賜りますようよろしくお願いします。

よろず支援拠点の連絡先は以下のとおりです。

 

電話番号: (088)-654-0101(公益財団法人とくしま産業振興機構内)

徳島よろず支援拠点 担当:大塩、日出、井上

住  所:徳島県徳島市南末広町5番8-8徳島経済産業会館2階

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